防災センター要員資格は失効しても再講習を受講可能!再講習の内容も紹介します!

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防災センター要員は東京都で働くビルメンにとって、取得義務のある資格です。
講習資格であるため、受講するだけで取得できますが、2日間の講習を受けなくてはいけません。

そのため、受講者の中には面倒くさい・怠いといった意見も散見されています。
さらにその面倒くささに拍車をかけるのが再講習の存在です。

防災センター要員は、交付を受けた最初の4月1日から5年以内に再講習を受けなければ失効してしまうのです。

白虎くん

再講習は1日で終わるけどメイドイぜ!

そもそもこの資格は新規講習で35200円、再講習でも22000円もかかります。

東京都で働くビルメンは、会社の指示を受けて会社負担でなければ防災センター要員講習を受けに行くことはないでしょう。
このことから再講習期限を過ぎてしまい資格の有効期限が切れてしまう人も少なくありません。

ここで疑問なのが、資格期限を過ぎてしまうと防災センター要員講習は新規で受講する必要があるのかということ。

僕は12年間もほったらかしにして失効してしまった防災センター要員講習資格を再度受講した経験があります。
12年間なので失効してから7年が経過してますね。

先に言ってしまうと僕は再講習で受講できました!

今回は再講習に至った経緯と講習内容について紹介します!

目次

失効後の防災センター要員講習は新規?再講習?

僕は防災センター要員の失効から7年経ってから講習受講を申請しました。

当然、申請書類には「新規」と記載して申し込みしたわけです。
申請してから3日後に申請先から電話がきました。

過去に防災センター要員講習を受講している記録があることから「新規講習ではなく再講習扱いで受講できる」との話しでした。

へー、一応過去の履歴なんかも調べてるのねなんて思いながらちょっと得した気分に浸る 笑

ネットで調べても失効した場合は、新規から講習を受け直さなければいけないといった情報が多かったので、てっきり新規で受けなければいけないと思っていました。

どうやら、失効しても再講習扱いで受講できるようです(おそらく僕のような人はかなりいるのでしょうね)。

僕の場合、申請書類の新規の項目にチェックをしましたが、この場合「再講習」の項目にチェックすれば問題ないでしょう。

玄武くん

どうせ電話がかかってくるなら申請用紙には最初から「再講習」の項目にチェックして提出しちゃったほうがいいぞ

失効後に再講習を受けるには自衛消防業務講習修了証が必要?

東京防災設備保守協会HPのよくある質問と回答で、次のようなものがありました。

満席のため防災センター要員講習修了証の更新期限日までに実務講習を受けられなかった場合や既に失効している場合、再び技術講習からの受講となるのか?

満席のため更新期限日までに実務講習を受けられなかった場合、お手持ちの防災センター要員講習修了証は失効します。但し、自衛消防業務講習修了証(新規・追加・再のいずれか)をお持ちの方は、失効後でも実務講習を受講することで資格は更新されます。


技術講習とは新規講習のことで、実務講習とは再講習のこと


上記内容から、失効後に再講習を受ける場合は自衛消防業務講習修了証が必要になるということです。

自衛消防業務講習修了証って何?

そもそも前述した自衛消防業務講習修了証ってなんだよ!?という人が多そうなのでこちらも説明します。

東京都では防災センター要員講習の内容に自衛消防業務というものが含まれています。
講習後に交付された修了証は2枚ありませんでしたか?こんなやつです

右側の修了証が自衛消防業務講習修了証。
朱雀くん

つまり写真右の修了証を所持していれば失効しても再講習可能なのさ

再講習を受けて分かったこと

2021年9月に再講習を受講してきました。
実に12年ぶりの防災センター要員講習です。

まず、講習は無事終了して更新された防災センター要員講習修了証・自衛消防業務講習修了証を受け取れました。
とくに修了証の期限切れについて問われることもなかったです。

で、気づいたことがあったのでメモを残しておきます。

  • 再講習を受けるのに自衛消防業務講習修了証はいらない

もちろん自衛消防業務講習を過去に受講している必要はあります。

再講習を受けるのに必要な条件は

  • 過去に講習を受けている
  • 防災センター要員修了証を持っている

上記2点をクリアできていれば失効しても再講習を受講できそうです。

それぞれを説明すると、まず①はあたりまえですが講習を受けている事実が必要ですね。
②は再講習の申請書に修了証番号を記載する項目があるからです。

前述した自衛消防業務修了証も同じく番号を記載しなくてはいけませんが、万が一紛失したとしても大丈夫です。
何故かと言うと防災センター要員修了証と番号が同じだからです。

なら防災センター要員修了書か自衛消防業務修了証のどちらかをもっていればいいわけだね?とお思いかもしれませんが、おそらく防災センター要員修了証だけはあったほうがいいです。

経験談になりますが、講習当日に古い防災センター要員修了証は回収されます。

そして何故か自衛消防業務講習修了証は回収されませんでした(再講習修了時には2枚所持している状態)。
上記理由により、自衛消防業務講習修了証は最悪なくしてしまっても、再発行しないで再講習を受けることができそうです。

青龍くん

期限切れの修了証も大切に保管しとくのじゃぞ!

再講習の受講内容について

さて、防災センター要員講習は失効しても再講習可能なことはわかっていただいたと思いますが、講習内容についても触れていきたいと思います。

防災センター要員講習はグループ講習もあるため、事前にある程度の内容を把握したい人もいることでしょう。

こちらの内容は、実際に私が神田会場(秋葉原)で受講した内容について紹介しているので、別会場の講習内容と違いがある場合もあるかと思いますので周知ください。

持ち物

必要なものを事前に確認しておこう!
  • 筆記用具
  • 受講票
  • 前回受講した防災センター要員講習修了証
  • 受講票は受講申請後に郵送されてきます。
  • 防災センター要員修了証は当日に回収されるので忘れないように注意しよう!

スケジュール

防災センター要員の再講習は1日で受講完了です。

スケジュールは8:50~16:55の約7時間の講習になります。
神田会場では8:15から受付を開始しているので余裕をもって少し早めに向かいましょう。

  • 遅刻と早退は講習終了者とは認められません。

会場には駐車場はありませんが、場所が秋葉原ということもあり、車・バイクで行っても駐車場所には困らないでしょう。

ちなみに僕は秋葉原は自宅からそんなに遠くないので自転車で行きました。
秋葉原には自転車駐輪場が沢山あるので便利ですよ。

金額も10時間まで100円とかなりリーズナブルです。

教室内は飲食禁止ですが、飲み物は教室前のロビーならOKです(自販機も設置してあります)。

スケジュール詳細

防災センター要員再講習はほぼ技能講習だけです。
座学は最初の50分だけになります。


スケジュールは次の通りです。

時間帯講習内容
午前①座学防火管理、防災管理、制度改正の概要等
午前②技能消防用設備の操作説明
午前③技能①3班に分かれ技能①~③を受講
昼休憩
午後①技能②3班に分かれ技能①~③を受講
午後②技能③3班に分かれ技能①~③を受講
午後③効果測定全10問の簡易的な試験。6割正解で合格。
修了証交付受領して講習終了

技能講習の内容①

1時限目の座学終了後、約60名の受講者を20名ずつ3班(赤・青・黄)に分けます。
最初の技能講習は、消防設備の操作について全班同時に説明を受けます。

説明を受けるだけなので、ここでは特に何もすることはありません。

この講習は、後に行う火災を想定したシミュレーションを踏まえたものになるのでしっかりと聞いておきましょう。

火災シミュレーションではスタッフが付き添って助言をしてくれるので、ここでは完璧に覚える必要はありません。

技能講習の内容②

消防設備の操作説明を受けた後は、各技能講習を班毎に順繰りで受講していきます。
まず、各技能講習について下図を確認してください。

赤・青・黄色の各班は

  • 火災シミュレーション
  • 地震シミュレーション
  • 個別学習パソコン

の講習を受講していきます。

各技能講習の学習時間は約85分あります。
しかしどの講習も少し早めに終わります。

それでは各技能講習の内容について触れていきましょう!

火災シミュレーション

事前に説明を受けている訓練用消防設備を使って、火災を想定した消防訓練を行います。

約20名に分けた班をさらに3班(6、7名)に分けて順番に訓練開始です。

防災センター指揮班と現場消化班に分かれて訓練した後、担当を入れ替えてもう一度同じ訓練を行います。

担当別訓練内容

指揮班

  • 119番通報
  • 情報の記録
  • 消化班への指示
  • 消防隊への報告
  • ELV呼び戻し操作

消化班

  • 排煙口の操作
  • 泡消火コックの操作
  • 消火器、消火栓の操作
  • 防火シャッターの操作
  • 非常電話から指揮班に報告
  • スプリンクラー制御弁「開閉操作」
  • 非常用ELVの一時消防運転操作

上記内容で分からないことがあってもスタッフが訓練に同行していますので、特に不安になる必要はありません。
火災内容は各班で異なるので注意しましょう。

僕が受講した時の内容は

  • ホテル客室で火災
  • 工事中の事務所で火災
  • 駐車場に駐車中の車両から出火

の3パターンが用意されていました。
それぞれのパターンの注意点を紹介します。

1.ホテル客室から火災

これが一番オーソドックスな内容ですね。
客室から火報が上がって消火班が現場に向かいます。

注意点は客室が2つ用意されているので間違わないように注意しましょう。

また、火災現場の客室の号室が1010号室になっているため、防災センターに報告を入れる際はそのまま「センジュウゴウシツ」と伝えるとスタッフから指導が入ります。

それは、報告を受けた側が「1015室」と誤認する可能性があるためです。

防災センターに伝える時は「イチマルイチマル号室」と報告を入れましょう。

2.工事中の事務所で火災

これも内容的にはホテルを想定した火災と変わりはありません。

ただし、工事中という想定なのでスプリンクラー制御弁が閉止されているという罠があります。

消火班が現場に駆け付けたもののスプリンクラーが作動しないスプリンクラー制御弁を開けに行くという流れです。

3.駐車場に駐車中の車両から出火

駐車中の車両から出火を想定した訓練です。
駐車場が現場になっているため、まずは防火シャッターを作動させます。

そこから消火器での初期消火⇒消火栓⇒泡消火の順番で消火活動をします。

泡消火は作動レバーが2つあるので、車が出火している該当エリアのレバー(色で判断する)を作動させましょう。

また、車両のナンバーが「品川A3456」となっているので、防災センターに連絡を入れる際は「品川アルファベットのエー3456」と伝えましょう。

最初に説明したホテルの号室と同じパターンです。
以上のような内容になっています。

一班の訓練時間は約25分。
他の班の訓練中は待機となるため、この講習では約50分間が待機時間となります。

地震シミュレーション

3種の技能講習の中で一番面倒くさいです。
ここでは、20名の班を2班に分けて受講します。


地震発生による災害を想定した講習です。
フセンを用いて画面に映し出される情報を共有して解決していきます。

担当は「指揮者」「情報班」「対応班」に分かれ、すべてフセンによるやり取りで解決していきます。

簡単に説明すると、画面に映し出された情報について情報班がフセンに記録。

情報は「火災」「人命」「建設設備」「その他」に分かれており、緊急性の高低も判断します。

情報班からフセンに記録した内容を指揮者に報告して、緊急性の高いものは指揮者から対応班に対応命令を出すといった流れです。

対応班は対応が完了した情報についてフセンにその内容を記載。
それをホワイトボードに張り付けていきます。

情報画面は数分おきに変わり、時間内で30件ほどの対応をやりとりしていきます。

白虎くん

この講習は休む間がなくて忙しいぜ!

個別学習パソコン

技能講習の位置づけでありますが、ただのパソコン学習です。
席に一人一台パソコンが用意されています。

パソコンにイヤホンを取り付けて音声付きの説明を受けながら個別で学習を進めていきます。

学習の中で問題が10問出題され、一応6割取らないといけないみたいなことを説明されましたが不合格になった人はいませんでした。

学習が終わった人から休憩が取れるので、早く終わらせれば講習時間の半分近くは休憩が取れます。

玄武くん

3項目の技能講習の中で一番楽だぞ!

効果測定

ここまでくれば後は効果測定(テスト)を受けて合格できれば修了証を受領できます。

効果判定は全10問の制限時間10分の試験で6割以上正解できれば合格です。

安心してください

めちゃくちゃ簡単です 笑

問題ともいえないような問題ばかりです。


もちろん不合格者はいませんでした。


一応不合格だった場合でも、居残りで勉強をすれば修了証を受領できるようです。
修了証はテストが終わってすぐに配布されます。

本当にテスト結果を採点しているのか疑問に思うほど早いですよ 笑

修了証は「防災センター要員講習修了証」「自衛消防業務講習修了証」の2枚です。
記載内容に間違いがないか必ず確認しておきましょう。

スケジュールでは16:55に講習終了となっていますが、実際は10分ほど早めに終わりました。

後日訂正申請をすると手数料が取られてしまうので、受け取ったらすぐに間違いがないか確認してください。

以上が防災センター要員再講習の内容となります。

おわりに

防災センター要員を失効させてしまった場合、新規で講習を受け直さないとダメだと勘違いしている人は結構いるはずです。


これを機に失効してしまった防災センター要員を復活させてみてはいかがでしょうか?
東京都では必要な資格であるため、会社も再講習受講を認めてくれるはずです。

最後までお読みいただきありがとうございました。それでは

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