幅広い知識を必要とするビルメンテナンスでは、そのすべてを理解しようとすれば大変な努力と時間を要するだろう。
そのため、これからビルメンになろうと考えている人・なる人はぜひ自分の得意分野をつくることをお勧めする。
ビルメンにはどんな分野があるのか?
ここで簡単に説明しようと思う。
ビルメンの主な分野
ビルメンは主に以下のような分野がある。
- 電気
- 空調
- 衛生
- 防災
- 建築
これらの分野について簡単に説明する。
電気
各分野の中でもっとも必要とされる知識。
他の分野でも電気の知識は必要になってくるし、社内でも電気に詳しい人間は一目置かれている。
総合的にみてもかなりバランスのいい分野でハンターハンターで言えば「強化系」といったところか。
難関資格の「第三種電気主任技術者」を取得して選任されればビルメン内では勝ち組間違いなし!!
得意分野にすれば最強な分、覚えることも多く、勉強が苦手な人には不向きかも。
空調
ビルメンの仕事に空調は付き物というくらい大事な分野の一つ。
テナントからの温度クレームの処理や空調機の不具合対応など多くの対応に迫られる分野でもある。
そのため、豊富な知識が必要とされる。
空調は計装が絡むため、電気と同様覚えることが多く、職場でも得意とする人間は少ない。
逆に言えば得意分野にすれば、その現場で重宝されるだろう。
衛生
個人的には一番覚えやすい分野。
業者による各水槽の清掃作業や害虫駆除等の立会いを任せられることが多い。
覚えることは多いが、広く浅い知識でなんとかなる。
衛生に強くなってビル管理の資格を取得できれば選任されることもあるので、給料アップにもつながる。
防災
衛生同様おすすめ分野。
年間通して2回ある消防設備点検の立会いがメインの仕事。
それ以外では特筆すべき仕事はないと言っていい。
トラブルも年間を通してあまり発生することはない。
あっても客が誤って排煙口を作動させたり、感知器の誤作動などトラブルのパターンが決まっている。
また、防災絡みの資格は簡単なため、得意分野にするなら資格の取得が望ましい。
建築
他の分野に比べると意外にやることがない。
トラブルが発生しても基本的にビルメンでは対応できない案件が多く、そのまま業者対応になるパターンもある。
資格に関してもビルメンでは必要とする資格があまりないため、別分野を勉強することをお勧めする。
その他
監視
前述した分野以外で得意分野を作りたい人は「監視」というものもある。
中央監視室での空調温度管理などが主な仕事内容。
空調・電気の監視盤などの操作は年配の多いビルメン業界では苦手とする人が多い。
ただし、現場が変わってしまうと監視盤の扱いも変わってしまうのでお勧めはできない。
パソコンの知識を活かす
エクセル等で点検表、報告書を作成したりまとめたりする仕事も重宝される。
ただし、このような仕事のほとんどは責任者クラスがすることなので、上を目指したい人以外はほどほどなレベルで十分かと思う。
おわりに
ビルメンあるあるになるが、どの現場にもかならずなんでもできる人が一人は存在する。
なんでもできるからいろんなことを頼まれてしまう。
そんな人を見ると安い給料で働いているのに割に合わないだろうなと思うことがある。
だからビルメンはすべての分野を得意としてはいけないし、得意になったとしてもそれを前面に出してはいけないのである。