電気工事士の資格には「一種」と「二種」があります。ともに受験資格のいらない、誰でも挑戦可能な試験です。
そのため、いきなり一種の電気工事士の取得を目指そうと思っている人もいるのではないでしょうか?
一種と二種電気工事士の難易度差はどのくらいになるのか調べてみました。
難易度
試験内容
まずは、試験内容から見てみましょう。
筆記試験 | 一種 | 二種 |
---|---|---|
問題数 | 50問 | 50問 |
試験時間 | 140分 | 120分 |
合格ライン | 60点(30問) | 60点(30問) |
技能試験 | 一種 | 二種 |
---|---|---|
候補問題数 | 10問 | 13問 |
試験時間 | 60分 | 40分 |
合格ライン | 基準以上の完成度 | 基準以上の完成度 |
合格率
一種 | 二種 | 一種 | 二種 | |
---|---|---|---|---|
年度 | 筆記 | 筆記 | 技能 | 技能 |
平成25年 | 40.0% | 62.4% | 75.7% | 76.0% |
平成26年 | 42.9% | 59.0% | 58.0% | 74.2% |
平成27年 | 42.7% | 58.8% | 70.9% | 70.7% |
平成28年 | 50.3% | 58.6% | 61.6% | 73.4% |
平成29年 | 47.0% | 59.1% | 63.5% | 68.8% |
平成30年 | 40.4% | 55.4% | 62.7% | 67.5% |
令和元年 | 54.1% | 65.9% | 64.7% | 65.3% |
令和2年 | 52.0% | 62.1% | 64.1% | 72.4% |
試験内容はあまり変わりありません。試験時間についても、筆記は時間オーバーが考えられないほど余裕があります。
技能試験の内容についても一種と二種の大きな違いは、高圧部分があるかないかくらいです。
そして合格率の方を見ると二種に比べ、若干一種の方が難しいといった具合です。
ただ、どちらの場合もしっかりと勉強すれば取れる資格であることは合格率から見てもわかると思います。
受験費用について
一種 | 二種 | |
---|---|---|
受験料 | 11300円 (ネット10900円) | 9600円 (ネット9300円) |
免状申請料 | 6000円 | 5300円 |
テキスト・工具 練習ケーブル・器具代 | 30000~50000円 | 20000~40000円 |
受験費用は一種・二種ともに高額になりますが、あまり変わりありません。
電気工事士は工具や資材購入でお金がかかります。この辺は上手く節約する必要が出てくるでしょう。
免状取得について
第二種電気工事士は試験に合格できれば、実務経験の有無に関係なく免状申請が可能です。しかし、一種は3年以上の実務経験がなければ免状の申請ができません。
実務経験が足りない場合、免状が取得できない。
試験挑戦前にこの辺は確認しておく必要アリだ!
おわりに
試験の難易度もそこまで変わりないため、一種からでもしっかり勉強すれば合格は狙えるでしょう。
ただし、一種電工は実務経験がなければ免状を取得できないことを理解しておいてください。
また、試験に合格すれば取得できる「認定電気工事従事者」という資格があります。
この資格は一種電気工事士の試験に合格していれば申請のみで取得可能です。
最大電力500kw未満(電圧600V以下)の自家用電気工作物(ビル、工場など)の電気工事に従事できます。
ビルメンテナンスに勤務している方なら活用の場はあるかと思います。
活用できなくとも資格持ちとしてのアピールにもなるかと思いますので、所持するだけでも会社の評価にも繋がるでしょう。
2022年4月1日からは、いままで手帳型の紙製だった一種電気工事士の免状がプラスチックカード化します。
これを機に電気工事士の資格に挑戦してみてはいかがでしょうか?