
第一種電気工事士の試験に合格したけど、どうやって免状申請するかわからない!申請に必要なものを教えてほしいぞ!
このように第一種電気工事士の試験合格後に関連HPで申請方法を確認してみたけど、よく分からないといった人は少なくありません。
今回はそんな方たちに向けて、分かりやすく申請までの流れを紹介したいと思います。
僕は2021年4月に第一種電気工事士の免状申請して、5月に免状を取得しています。
実際に行った方法になるので、参考になるかと思います。
ここでは第一種電気工事士の免状取得が可能な実務経験を要していることを前提に話を進めていきます。
自分が免状取得可能な実務経験を要しているかわからない方は、こちらから確認してください。


また、この記事では「ビルメンテナンス勤務者」を対象として説明している部分がありますが、電気工事士として働いている方にも参考になる内容となっています。
免状申請に必要な書類等


免状申請に必要な書類等は各都道府県によっては若干の違いがある可能性があります。
ここでは申請数が一番多いであろう「東京都」での申請方法を紹介します。
免状申請に必要な書類等は次の通りです。
必要書類等 | 注意事項 |
---|---|
電気工事士 免状交付申請書 | 申請様式は東京都環境局HPまで |
実務経験証明書 | 申請様式は東京都環境局HPまで |
写真2枚 | 6ヶ月以内に撮影した同じもの2枚(縦4cm×横3cm) 裏に氏名を記入 |
合格通知書 | 原本提出 |
住民票 | 3ヶ月以内 (個人番号、住基番号の記載の無いもの、本籍・続柄不要) |
免状返送用封筒 | 返送先を記入(切手不要。定形サイズ) ※定形サイズ:縦14cmから23.5cm以内、横9cmから12cm以内 |
手数料6000円 | 現金のみ |
また、電気主任技術者で認定申請する場合も同様に、免状の原本提示と写しが必要になります。
必要書類の1つである合格通知書は、試験合格後に郵送で送られてくるものなので、なくさないように大切に保管しておきましょう。
実務経験証明書について


前述した書類を集めたら実務経験証明書の記入に取りかかりましょう。
実務経験証明証は内容によっては、申請が受理されない場合があるので注意してください。
記入例は東京都電気工事工業組合のホームページで確認できます。
記入例をそのままに、必要なところだけ記載内容を変えるだけでも問題ありません。
ここでは記入例を参考に、いくつかの注意点を説明したいと思います。
また、記載方法をさらに詳しく紹介した記事【実体験】ビルメンが第一種電気工事士実務経験証明書の書き方と注意事項を紹介します!!もあわせて確認していただくとより理解が深まります。
電気工事件数と電気工事従事日数
僕は実務経験証明書の記載例に基づいて「電気工事件数と電気工事従事日数」を記入しました。
電気工事士が行う電気工事に比べ、ビルメンテナンスが行う電気工事は基本的に1日で終わる作業がほとんどだと思います。
つまり、電気工事件数と電気工事従事日数は同じ数で記入してしまっても問題ありません。
僕も実務経験証明書には、電気工事件数と電気工事従事日数を同じ数で記入しました。
電気工事件数と電気工事従事日数
新築現場の電気工事に1ヶ月従事
- 電気工事件数 ⇒ 1件
- 電気工事日数 ⇒ 30日
照明の安定期交換作業を実施
- 電気工事件数 ⇒ 1件
- 電気工事日数 ⇒ 1日
となります。
電気工事の内容
ビルメンテナンスで認められる電気工事の内容については記入例でもありますが
- 照明の安定期交換
- コンセントの交換
- 電線、ケーブル、ブレーカー、配線器具の取替
- 自動制御機器(電動弁、空調インバーター)の取替
など多岐にわたります。
現場で、実際におこなっている作業を記入してみてください。
電気主任技術者の指導監督
自家用電気工作物の現場で実務経験を申請する場合、必ず電気主任技術者の指導監督のもとで工事に従事した旨の記入を忘れないでください。
記入を忘れた場合、申請が通らないので必ず記載忘れのないように注意しましょう。
また記入に際して電気主任技術者の承認・確認は不要です。
証明証に指導監督した旨の記入をするだけで問題ありません。
必ず事前確認をしてもらう
実務経験証明書の記入が完了したら、会社の代表者から印をもらう前に東京都電気工事工業組合に実務経験証明書をFAXまたはメールで事前確認をしてもらってください。
訂正が必要な箇所を指摘してくれます。細かな訂正が入る場合も考えて、やりとりの楽なメールでの事前確認をおすすめします。
認証されれば「受付番号」を教えてもらえます。
実務経験申請書の右上に番号を記載する欄が設けられているので必ず記載しましょう。
会社代表者に必要事項の記入と印をもらう
ここまでくれば、後は会社の代表者に必要事項の記入と印をもらえば完成です。
ここでも注意しておきたい項目があります。電気工事業者登録・届出番号等の記入欄です。
別記事で取り上げていますが「契約電力500kw以上の自家用電気工作物」で免状の申請をする場合は、記入不要となります。
上記の条件で申請される方は、会社の代表者に記入不要を伝えてください。
ちなみに僕の場合は、電気工事業の登録のある会社で働いていますが、前述したように記載の必要がなかったので、登録番号を未記入で提出して申請を通しています。
代表者に押印と必要事項の記入をしてもらった後は、間違いがないか必ず確認しましょう。
また書類に修正ペンの使用や二重線を引いての書き直しは、受付で指摘される可能性があります。
書き間違いがあれば、新たに作成しなおすのが無難です。
必要書類を持って本人が免状申請をする


必要書類が揃ったら東京都電気工事工業組合本部事務局まで本人が免状申請をします。
受理されれば、約1ヶ月後に免状が発送されます。
届いた免状に記載不備などがないか確認を忘れずにしておきましょう。
おわりに
以上が第一種電気工事士の免状申請方法です。
実務経験さえクリアできれば、免状取得まではスムーズにいけるはずです。
しかしながら、ビルメンテナンスで実務経験をクリアするのに必要な経験年数は3年では難しいのではないかと思います。
それは電気工事士に比べて工事件数が少なすぎるからです。
僕の場合は、ビルメンとしての実務経験が10年以上あったため、問題なく実務経験が認められました。
これに関しては明確な基準がないため、なんとも言えないところですが、実務経験を水増しするようなことはせずにダメなら実務経験を積んでもう一度申請してみましょう。